スタジオパーク 「子供と新型インフルエンザ」 新型インフルエンザの流行が本格化しています。
特に、子供が重症化して入院する例が増えています。
Q1:子供に重症化する例が多いということですが、状況は?
7月から全国で新型インフルエンザが重症化して入院した患者数を1週間毎にまとめたグラフ。当初から19歳以下、特に5才から14才までの子供が多かった。持病を持っている子供は3割、健康な子供も重症化している。当初は、流行が子供の間で始まるのは季節性も同じで、感染が拡大してくると、年齢層にも広がりが出てくると考えられていた。しかし、傾向に変化がない。そこで、子供のワクチン接種の優先順位を早めるべきだという要望が日本小児科学会や日本ウイルス学会など、専門家から出されている。
Q2:なぜ子供に重症化する例が多いのでしょうか?
専門家でもまだ分析ができていない。ワクチン接種の回数と関係があるかもしれない。季節性インフルエンザの場合のワクチン接種,ワクチンの効果は過去に感染したインフルエンザウイルスと関連。そこで、感染の経験の多い大人は1回でよいが、少ない子供は2回接種しないと効果がない。
新型ウイルスの場合のワクチン接種新型ウイルスであるということで、二回接種が原則だった。ところが、臨床試験の結果から1回接種でも十分な免疫が得られるという結果が出た。健康な20才から50才を対象に行われた試験。
これから、大人は新型ウイルスと似たウイルスに感染した経験があると見られる。重症化についても、大人は免疫があるので重症化しにくく、重症化する子供の割合が多くなっているのかもしれない。
Q3:子供へのワクチンの接種計画は?
先月、医療従事者への接種が始まり、今月からは持病を持つ人や妊婦への接種が始まる。持病を持つ子供は最優先。持病を持たない子供への接種は12月から。本格的な流行期に入ってしまう。医療従事者は臨床試験の結果を受けて、1回の接種。若い年代や持病を持つ人、妊婦などにも臨床試験が行われており、今月半ばまでには結果が出る。その結果、一回接種の範囲が拡大すれば、子供達が接種を受ける時期が早まる。
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