勃起不全が発症している方はどのくらい発症しているでしょうか。勃起不全は加齢とともに訪れるものと、半ば諦めている方も多いことでしょう。しかし、勃起不全は疾患でちゃんとして病気です。病気は治さなければなりません。実際に、近年の勃起不全治療は確立されていて、治療薬においてもカウンセリングにおいても、医療機関で完治することが可能になりました。
陰茎硬度周径連続測定装置(レジスキャンまたはリジスキャン、RigiScan(1985) / RigiScan-Plus(1994))では、本体に接続された2つのリングを陰茎の根本及び亀頭下部に装着し、夜間の陰茎の動きを詳細に測定、記録する。受動的な測定だけでなく、リングを能動的に締め付けて陰茎の反応を見ることもできる。更に同時に睡眠中の脳波や心電図他を測定する終夜睡眠ポリグラフなどがある。ただし正確な診断を行うためには入院して3夜連続で測定を行う必要がある。
危険因子を踏まえた上での問診が行われる。IIEF(国際勃起機能スコア)は15項目あり、外来での問診には適していないことから、IIEF5が用いられることが多い。勃起を維持する自信はどれくらいあったか。何回挿入可能な硬度になったか。性交中、挿入後何回勃起を維持することができたか。性交を終了するまで勃起を維持することがどのくらい困難だったか。性交を試みた時に何回満足に性交できたか。 また、エレクチオメーターなどの特殊な装具を用い、睡眠中に性衝動によらない自然勃起(夜間睡眠時勃起現象)が起こっているかを測定する夜間陰茎勃起測定がある(後述)。勃起障害が心因性のものであるのか、器質性のものであるのかの鑑別に非常に有用である。
「ED治療」をためらう理由のひとつとして、「医師の前でパンツを脱がなくてはいけないらしい」「性器を触られるらしい」というのがよく言われますが、実際はみなさん、そんなことはほとんどないということを理解されているようですね。実際の診察では、問診でその必要性が認められない限りは、触診されることはないと考えていいと思います。
EDは、IIEF5と呼ばれる、5問からなる簡単な問診票に沿って診断するのが一般的ですスコアとしては、軽度から中等度の人が多いのですが、よくある具体的な症状としては、「中折れ」、つまり勃起が維持できない症状が受診のきっかけになっている患者さんが多い傾向にあります。このような患者さんには、適切な治療により、血流を改善し、勃起の維持を助けることで改善を狙います。